中小企業AIエージェント1位はCopilot Studio——RPAから移行する理由
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「RPAを入れたけど、もう限界を感じている」——そんな声が、中小企業の経営者やIT担当者から増えています。
2026年5月、調査会社のノークリサーチが中堅・中小企業1300社を対象に行ったAIエージェントの普及状況調査を発表しました。1位はMicrosoft Copilot Studio、2位はGoogle Agentspace。RPAでは圧倒的だったベンダーの序列が、AIエージェント時代に塗り替えられつつあります。
今回の調査は、2025年7〜8月に日本全国の年商500億円未満の企業1300社を対象に実施されました。
テーマは「RPA・ノーコード/ローコード開発ツール・AIエージェントの導入状況」です。結果は次のようになっています。
中堅中小の60%が、これらの自動化ツールのいずれかを使っています。もはや「ITに疎い中小企業」という時代ではありません。
一方で、AIエージェントはRPAの3分の1以下の普及率。「知っているけど、まだ使っていない」という企業が大多数です。
そして最も注目すべきは、AIエージェントの導入企業が選ぶプラットフォームの第1位がMicrosoft Copilot Studioだったという点です。
中小企業がCopilot Studioを選ぶ最大の理由は「すでに使っているMicrosoftのツールと一緒に使えるから」です。
Word・Excel・Outlook・Teams——これらをすでに使っている会社は国内に膨大にあります。Copilot Studioはその延長線上にあるため、導入の心理的ハードルが極めて低いのです。
新しいシステムを一から学ぶ必要がなく、Teamsのチャット欄にAIエージェントを呼び出して指示するだけで業務が動きます。
中小企業にはエンジニアが社内にいないケースが多くあります。
Copilot Studioの強みはノーコード(プログラミングなし)で業務用AIエージェントを作れることです。たとえば「社内のSharePointに保存したマニュアルを読んで、社員の質問に答えるエージェント」なら、設定から公開まで30分程度で完成します。
ある中小企業の総務担当者がCopilot Studioを試したときのことを想像してみてください。会社の規程集をアップロードし、「有給休暇の申請方法は?」と聞くと、規程集の該当箇所を引用しながら手順を答えてくれます。総務への問い合わせが一日に何十件もある会社では、これだけでも大きな時間削減につながります。
マイクロソフトは2025年12月から、従業員300人以下の組織向けに「Microsoft 365 Copilot Business」の提供を開始しました。
エンタープライズ版と同等の機能を持ちながら、価格は30%安価。中小企業の財布事情を意識した価格設定です。
Copilot Studio自体の料金は、プリペイドパックで月額29,985円(25,000クレジット)が基本。従量課金制もあるため、使った分だけ払うことも可能です。
調査で2位となったGoogle Agentspaceは、2025年10月に「Gemini Enterprise」と名称を変更しました。
Googleならではの強みは「検索技術を活用した企業内データの横断検索」です。社内のGoogleドライブ、メール、カレンダー、外部の業務システムなど、バラバラなデータソースを一発で横断検索できます。
エディションは3種類あります。
日本語にも対応しており、GoogleドライブやGmailをメインで使っている会社には相性が良いサービスです。
ただし、料金は要問い合わせで明確な価格が公開されていないため、中小企業が気軽に試しにくい点がネックになっています。これがMicrosoftとの明確な差の一つです。
「AIエージェントって、RPAと何が違うの?」という疑問を持つ方は多いです。
一言で言うと、RPAは「決まった手順を正確に繰り返す」、AIエージェントは「状況を判断しながら動く」という違いがあります。
RPAは経理部門の「毎月末に請求書データをExcelに転記してCSVに変換する」といった、手順が決まっている仕事が得意です。ルールさえ設定すれば、24時間365日ミスなく動き続けます。
一方、AIエージェントは「顧客からのメールを読んで、問い合わせ内容を分類し、担当者に転送しながら自動返信文を作成する」といった、読解・判断・実行が組み合わさった仕事が得意です。
メールの内容は毎回違います。RPAでは対応しきれないケースでも、AIエージェントなら柔軟に処理できます。
とはいえ、RPAを全部捨ててAIエージェントに切り替えるのは現実的ではありません。
2026年の正解は「RPAとAIエージェントを組み合わせるハイブリッドアプローチ」です。
具体的には次のような役割分担になります。
ある食品メーカーのIT担当者の例を考えてみましょう。毎日の受注データ集計はRPAで自動化済み。そこに新たにCopilot Studioで「受注データを見て異常値を検知し、担当営業にTeamsで通知する」エージェントを追加しました。RPAが作ったデータをAIエージェントが見て判断する、役割分担の完成形です。
こうした段階的な移行なら、既存のRPA資産を無駄にせず、AIの恩恵を受けられます。
現在、中堅中小企業が選べる主要な自動化ツールを整理します。
Microsoft製品を軸に考えると、定型業務はPower Automate(RPA寄り)、非定型・会話型はCopilot Studio(AIエージェント)という組み合わせが中小企業に最もコスパが高い選択肢です。
今回の調査が示す最も重要なメッセージは「日本の中堅中小企業の6割はすでに自動化ツールを使っている」という事実です。
「うちはまだDXに手を出していない」と思っていた会社でも、ノーコードツールやExcelマクロが「自動化ツール」に含まれている可能性があります。
AIエージェントはその延長線上にあります。既存のツールを活かしながら、少しずつAIを組み込んでいくアプローチが現実的です。
コスト面の試算も見ておきましょう。
月40時間の手作業をAIエージェントやRPAで自動化した場合、人件費換算で年間約240万円の削減が可能という試算があります。
Copilot Studioのプリペイドパック(月約3万円)を使った場合、年間コストは約36万円。単純計算で投資回収は約2か月です。
実際に株式会社学情はMicrosoft 365 Copilotを導入し、3か月で5004時間の業務削減・1305万円のコスト削減を達成しました。しかもアクティブユーザー率は100%。社員が自発的に使い続けている点が注目されています。
ただし、課題もあります。
ノークリサーチの調査では、年商5億円未満の小規模企業はローコードツールの導入率が6.5%と低く、年商が大きくなるほど導入率が上がる傾向があります(中堅企業層は24.2%)。
価格と投資対効果(ROI)の見通しが立てにくいことが、小規模企業の参入を阻んでいます。まずは無料プランや試用期間を活用して「小さく試す」ことが第一歩になります。
A. Microsoft 365のサブスクリプションと、Copilot Studioのライセンスが必要です。
既存のMicrosoft 365を契約済みであれば、Copilot Studioを追加するだけで使えます。プリペイドパックは月額29,985円(25,000クレジット)が基本。試用版もあるため、まずは無料で試すことができます。
A. まずRPAで定型業務を自動化し、慣れてからAIエージェントを追加するのがおすすめです。
RPAは動作が予測しやすく、効果測定もしやすいため、自動化の第一歩に最適です。RPAで成功体験を積んだ後、「判断が必要な業務」にAIエージェントを展開するステップが、失敗リスクを抑えた現実的な進め方です。
A. GoogleドライブやGmailを社内の中心ツールとして使っている会社に向いています。
Google Workspace(旧G Suite)を使っている企業なら、Agentspaceとの連携がスムーズです。一方、Microsoft 365中心の会社はCopilot Studioの方が圧倒的に相性が良いです。まず自社のメインのクラウド環境から考えるのが判断の出発点です。
A. セキュリティ設定と「何をやらせるか」の明確化が重要です。
AIエージェントに社内データへのアクセス権を与える場合、情報漏洩リスクを慎重に評価する必要があります。また、「何でもやる万能ボット」を目指すより、「受注確認メールへの初期返信だけを自動化する」など、用途を絞ったエージェントから始めると失敗しにくいです。
まず試すべきは、Copilot Studioの無料試用版で「社内FAQ答えbot」を1つ作ることです。プログラミングなしで30分あれば完成します。小さな成功体験が、自動化の第一歩になります。
この記事は AI Friends からのクロスポストです。