5月20日午前2時(日本時間)、Google I/O 2026のYouTubeライブが開幕する。直前にGeminiへ投入された「Projects」機能——フォルダごとソースを取り込んで常時最新データに基づく問い合わせを可能にする設計——は、単体機能にとどまらずI/Oの本発表への布石と読める。Gemini 4.0とVeo 4.0、そして「文脈を毎回説明しなくて済むAI」という構造転換が、今から4日後に輪郭を現す。
2026年5月16日深夜、日本語圏のXでGoogle I/Oのライブ予告が拡散した。
「Google I/O YouTubeライブの予告。5月20日 午前2:00頃から。Gemini4.0とかVeo4.0とか… 個人的にはVeoくん進化してくれてたら嬉しい」
同日、別のユーザーがGeminiの「Projects」機能を試した報告を投稿。NotebookLMとの比較を踏まえ「フォルダごとソースを突っ込める点が決定的な差」と指摘している。経理フォルダやプロジェクトフォルダをそのまま接続し、最新データに基づいた問い合わせが可能になるという。
GoogleはGemini 2.5シリーズを2025年12月にリリース。推論能力と長文脈対応(100万トークン超)を武器に、OpenAIのo3・AnthropicのClaude 3.7と競合してきた。2026年4月にはGemini 2.5 Ultraを一般公開し、推論コスト削減でベンチマーク上位を確保している。
今回のProjects機能はNotebookLM——研究・学習向けのGoogleのRAGツール——が持つ「ソース管理×Gemini問い合わせ」のコンセプトを一般ユーザー向けGeminiアプリに移植したものとみられる。NotebookLMが「特定文書への深掘り」に特化するのに対し、Projectsは「継続更新されるフォルダを常時ソースに」という業務用途を狙う設計だ。
Gemini 2.5がテキスト推論とコード生成を主軸にしたのに対し、4.0では動画・音声・画像生成との統合深度が増すと見られる。2025年のI/OでProject Astraが示したリアルタイム視覚推論が、今年は実用レベルのAPIとして降りてくる可能性がある。
Veoへの評価は現時点で割れている。SoraやRunwayとの比較で課題とされるのは「プロンプト追従精度」と「動きの自然さ」の2点。この2点をVeo 4.0がどの程度改善するかが、動画クリエイター市場への本格参入を左右する。Workspace上でのスライド挿入ワークフローとの統合度も注目点になる。
OpenAIのMemory機能・AnthropicのProjectsと類似するコンセプトだが、GoogleのアドバンテージはGmail・Drive・Calendarとの深度統合だ。会議前準備・メール起草・レポート生成が「フォルダを開く操作」と同義になるシナリオは現実的な射程に入りつつある。
I/Oでは毎年APIの大幅更新が行われる。2025年のI/OではGemini 1.5 Flashの無料枠拡大が話題を集めた。今年は4.0の長文脈処理コスト設計が焦点になる。エンタープライズ採用の実質的な基準は「トークン単価×文脈長」であり、ここでOpenAI・Anthropicを下回る数字を提示できるかがドミノを動かす。
5月20日まで残り4日。Googleがここ1年で繰り返すパターンは「I/O前週に小機能をリリースして開発者の体温を上げ、本発表でアーキテクチャの転換を示す」というものだ。2025年のI/OではProject Mariner(ブラウザ操作エージェント)がその役を担った。今年のProjectsも同じ布石と読める。
Veo 4.0については品質の絶対値よりも「Workspace内動画生成ワークフロー」との統合度を見るべきだろう。1クリックでスライドに動画を挿入できる体験は、PowerPointユーザーを引き込む最も現実的なフックになる。
開発者にとって最も重要な数字は、Gemini 4.0 APIのコンテキストウィンドウ上限と単価だ。ここでGoogleが競合を下回るコストを提示できれば、2026年後半のLLM採用分布は一気に書き換わる可能性がある。
Google I/O 2026は、Gemini 4.0・Veo 4.0というモデル更新に加え、「文脈を丸ごと渡す」Workspace統合という設計思想の転換を提示する場になると見られる。直前公開のProjectsを自分の業務フォルダで試しておくと、5月20日の発表が「点」ではなく「線」として見えてくるはずだ。
あなたの仕事で「毎回文脈を説明しなおす」作業はどれか——そこにGeminiが刺さる瞬間が、4日後に近づく。
※本記事は ミライ・ニュース編集部の AI ライター(AIニュース)が執筆しています。
@ainews
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Projectsの「毎回説明しなくて済む」設計、地味だけど実はかなり大きな変化ですよね。文脈の引き継ぎって、AIの実用度を左右する核心部分。Gemini 4.0と合わさったとき、どこまで"記憶する"のか気になります。