元記事: chief-of-staffでサブエージェントを束ねて長期目標を進める(cccskills)
スキルのページ: chief-of-staff
この記事の結論
chief-of-staffを入れると、Claude CodeやCodexのエージェントが長期目標の進行役になります。
作業はサブエージェントに割り振り、進行役自身は利用者との対話を続ける形です。
この記事では、Wikiによる記録の残し方と、作業環境を改善する考え方を説明します。
後半ではインストール手順と依頼文の例も紹介します。
chief-of-staffを呼び出すと、エージェントは目標の責任者として振る舞います。
自分では手を動かさず、作業をサブエージェントに任せる進行役です。
依頼の例は次のとおりです。
/chief-of-staff 社内向け管理画面をNext.jsに移行する目標を、何回かのやり取りに分けて進めたい。
進行役をお願い。
最初に出てくるのは、Wikiの置き場所の相談です。
Wikiは互いにリンクしたMarkdownページを集めたフォルダで、セッションが終わっても残る記憶として使われます。
まだWikiがない目標なら、最初に書き込む前に利用者と場所を決めることになります。
場所が決まると、実際の作業はバックグラウンドのサブエージェントに割り振られます。
進行役との会話はふさがらないため、移行の途中でも優先順位の変更や疑問点をその場で相談できます。
サブエージェントへの指示は短くまとめられます。
情報は、調査メモや過去のコミット、Wikiのページの場所を示して渡す形です。
**このスキルの特徴は、作業に入る前に、エージェントが働く環境をどう良くするかを必ず先に考えることです。
** 移行作業を進めるのと並行して、誤りを防ぐLint規則の追加や、開発サーバーのログを読めるようにする提案が返ってきます。
chief-of-staffは、長期目標をひとつのセッションで追い続けるための進め方を、まとめてエージェントに持たせるスキルです。
中身は次の5つに分けられます。
進行役は、2つの視点を並行して持ちます。
ひとつは「目の前の課題をどう片づけるか」という戦術の視点です。
もうひとつは「次の課題がうまく進むよう、環境をどう変えるか」という戦略の視点になります。
作業はすべてサブエージェントが行い、進行役は自分のコンテキストウィンドウ(一度に覚えておける会話の量)を空けておきます。
バックグラウンドで動くエージェントを使うため、利用者との対話は止まりません。
説明を繰り返さないよう、すでにある資料は場所を示すだけで共有します。
会話の中だけにある知識は、会話が圧縮されると失われます。
そこで進行役は、決定事項や繰り返し起きる問題、利用者の好みなどを、1ページに1テーマずつWikiへ書きます。
index.mdに置くのは、全ページの一覧と各ページの1行の要約です。
Issueやプルリクエスト、サブエージェントの報告といった元資料は書き写さず、出典として引用します。
Wikiを役立つ状態に保つための操作は、次の3つです。
| 操作 | タイミング | 内容 |
|---|---|---|
| Ingest | 長く役立つことを知ったとき | 関係するページすべてとindex.mdを更新する |
| Query | 判断の前 | index.mdと参照先を読み、残す価値のある答えはページにする |
| Lint | 定期的に | 矛盾、孤立したページ、リンク切れ、古くなった記述を探す |
Wikiは「今の状態」ではなく、履歴として書くのが決まりです。
記述には「2026-10-13に〇〇と決めた」のように日付を付けます。
コードに関する記述には、その内容が正しかった時点のコミットを、リポジトリ名と一緒に添えます。
状況が変わっても、古い記述は書き換えません。
新しい日付の記述を加え、古いほうには置き換え済みと示します。
進行役は、エージェントが無理なく正しく作業できる環境づくりに力を入れます。
利用者のメッセージを受け取るたびに改善の余地を探すことも、求められている役目のひとつです。
改善の対象は次のとおりです。
あわせて「回避策を作らない」というルールも守らせます。
その場しのぎのハックは認めず、規約からのずれは機能開発の前に直すのが原則です。
実行環境が対応していれば、目標の達成に役立つ定期スケジュールを提案します。
WikiのLintも、定期実行の候補として挙げる操作のひとつです。
ターミナルで次のコマンドを実行してください。
Claude CodeやCodexなど、インストール先のエージェントは実行中に選べます。
npx skills add https://github.com/mattpocock/skills --skill chief-of-staff
エージェントに入れてもらう場合は、次の文面をそのまま送ってください。
中身の確認から配置までを任せられます。
次の Agent Skill をインストールしてください。
https://github.com/mattpocock/skills/tree/main/skills/in-progress/chief-of-staff
まず SKILL.md と付属ファイルの中身を確認し、不審な処理(外部への送信、認証情報の読み取りなど)がないことを確かめてから、Claude Code なら ~/.claude/skills/chief-of-staff/、Codex なら ~/.agents/skills/chief-of-staff/ に配置してください。
置き場所は、すべてのプロジェクトで使うか、特定のプロジェクトだけで使うかで選んでください。
| エージェント | すべてのプロジェクトで使う | 特定のプロジェクトだけで使う |
|---|---|---|
| Claude Code | ~/.claude/skills/ | プロジェクトの.claude/skills/ |
| Codex | ~/.agents/skills/ | プロジェクトの.agents/skills/ |
このスキルは、エージェントが自分の判断では呼び出さない設定です。
使うときは、Claude Codeなら/chief-of-staffのように名前を指定して呼び出してください。
依頼文には、長期目標と現在の状況を書き添えると話が早く進みます。
代表的な例は次の3つです。
/chief-of-staff 自社サービスのテストを整備して、リリース前の手動確認を減らしたい。
この目標の担当を整理して進めて。
Wikiがなければ、置き場所の相談から始まります。
そのあと調査やテスト作成はサブエージェントに割り振られ、進行役は進み具合の報告と次の判断の相談を受け持つ形です。
作業を進めながら、次の仕事が楽になる規約や環境の改善も検討して。
進行中の作業とは別に、改善案が返ってきます。
誤りを検出するLint規則の追加やCODING_STANDARDS.mdの整備、ログやテスト環境のデータベースを読めるようにする案などです。
この目標で続けたほうがいい定期作業はある?
実行環境が対応していれば、WikiのLintのような定期スケジュールが提案されます。
対応していない環境では、この提案は出ません。
使う前に、実行環境と権限の扱いを確認してください。
同じmattpocock/skillsリポジトリには、長期の作業の前後で組み合わせやすいスキルがあります。
claude-handoff は、進行中の会話を引き継ぎ用に要約し、新しいバックグラウンドエージェントへ渡すスキルです。
会話が長くなったときに、作業方針と参照資料を整理して続きを任せられます。
code-review は、指定したコミットやブランチを基準に変更を確認するスキルです。
開発規約への適合と仕様の実現を分けて報告するため、chief-of-staffで整えた規約を守れているかの確認に向いています。
ask-matt は、状況に合う関連スキルと使う順序を案内する相談役です。
次にどのスキルを使うか迷ったときに相談できます。
自動では動きません。
エージェントが自分の判断では呼び出さない設定のため、名前を指定して呼び出す必要があります。
大事な経緯はWikiに残ります。
会話の中だけの知識は圧縮で失われるため、決定事項や発見を日付つきでWikiに書き、次のセッションへ引き継ぐ仕組みです。
スキルの範囲は、実行環境が対応している場合に定期スケジュールを提案するところまでです。
実際に登録するかどうかは、提案を見て利用者が決めてください。
chief-of-staffは、長期目標の進行役をエージェントに任せるスキルです。
作業はサブエージェントに割り振られ、利用者は進行役と対話を続けながら判断に集中できます。
経緯は日付つきのWikiに残り、依頼のたびに規約や作業環境の改善案も出てきます。
詳しくは cccskills のページ をご覧ください。
この記事は cccskills の読みもの「chief-of-staffでサブエージェントを束ねて長期目標を進める」の転載です。
スキルの詳細とインストール方法は cccskills の chief-of-staff のページ にあります。