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「ゲームのコードを、人間がもう書かなくていい」と言われたら、あなたは信じられるでしょうか。『フォートナイト』で知られるEpic Gamesが、まさにその方針を新作ゲームの開発チームに伝えたと報じられました。この記事では、何が起きたのか、なぜ注目されるのかを順番に説明します。
2026年10月12日、米Bloombergが「Epic GamesがAI中心の開発体制に移る」と報じました。日本ではGIGAZINEの記事でも紹介されています。
対象は、ディズニーと共同で作っている新作ゲームです。マーベルとスター・ウォーズのキャラクターが登場するシューティングゲームだとされています。
Bloombergが入手した社内メッセージには、「手書きのコードはもう不要」という趣旨の指示がありました。アート素材も、すべてAIを使った作業の流れで作るとされています。
人間の役目は、AIに仕事を任せて、出来を見て、方向を直すことです。開発者はAIの現場監督に回る形になります。
使うAIツールとしては、Anthropic(アメリカのAI企業)のClaudeの名前が挙がったと伝えられています。
このゲームは、もともと2027年3月の発売を目指していました。ところが今は、開発チームに新しい発売日が示されていません。
Bloombergの情報源によると、開発は予定より遅れていました。必要な人数と時間を、Epicが少なく見積もっていたそうです。
ここで気をつけたいのは、原因がはっきり決まっていない点です。報道では、延期の理由として「AI方針の転換」と「人手不足や開発の遅れ」の両方が挙げられています。
Epic自身は、延期の理由を説明していません。ディズニーも、この報道に公式コメントを出していないと伝えられています。
つまり、「AIに切り替えたから遅れた」とも「遅れたからAIに頼った」とも、今の時点では言い切れません。
Epicの広報責任者ジェイク・ジョーンズ氏は、「AIで加速する開発を受け入れる」とコメントしました。あわせて、創造の中心はあくまで開発者だと述べています。
ティム・スウィーニーCEOはX(旧Twitter)で、開発者の配置を変えて、「最大限のAI加速」に備える大きな転換だと説明しました。
狙いは、少ない人数で同じことをすることではありません。全員がより多く、より良いものを作れるようにすることだと言います。その恩恵は、Unreal Engine(ゲームを作るためのソフト)を使うチームにも届けたい考えです。
さらにスウィーニー氏は、アイデアから試遊までの時間が大きく縮むことが一番の変化だと語りました。近年の大作ゲームの失敗は、開発の途中で遊んで確かめていないことが原因だとも述べています。
方針は、10月初めのビデオ会議で伝えられたそうです。一部の開発者は驚き、混乱したと報じられています。
「AIが作ったミスは、誰がどう直すのか」という質問が出ました。「ClaudeのミスをClaudeが直すのか」という冗談も飛び交ったとのことです。
方針が撤回されることを期待する人や、狙い通りにいくか疑う人もいたようです。
ある会社で、担当者がずっと手で作ってきた仕事を、明日から「AIに指示するだけ」にしろと言われた場面を想像してみてください。うれしさより先に、不安が来るのは自然です。
背景には、Epicの経営状況があります。2026年3月24日、Epicは1,000人以上の人員削減を発表しました。
『フォートナイト』の遊ばれ方が2025年から落ち込み、会社は稼ぐ額より多くお金を使っている状態だったと、スウィーニー氏は説明しています。外注や広告費の削減などで、5億ドル以上も節約したそうです。
このとき同氏は「人員削減はAIとは関係ない」と明言しました。
AIへの期待は、急に出てきたものではありません。2025年6月には、IGNのインタビューで、10人ほどの小さなチームでも『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』級のゲームを作れる日が近い、と語っていました。
今回のニュースは、その考えを実際の大型プロジェクトで試す動きと見られます。Bloombergは、大手ゲーム会社が制作工程の中心にAIを据える最初の試みだと位置づけたと伝えられています。
AIに力を入れるゲーム会社はEpicだけではありません。ただ、進め方には違いがあります。
Krafton、スクウェア・エニックスの動きは、Inven Globalの記事で触れられていた内容です。
一部の工程にAIを入れる会社が多いなかで、Epicは開発の進め方そのものを切り替えようとしています。ここが今回の大きな違いです。
日本のゲーム会社にも、Unreal Engineを使うところは少なくありません。Epicが社内でAI開発の手法を磨けば、その成果がエンジンの機能として提供される可能性があります。スウィーニー氏も、恩恵をUnreal Engineのチームに届けたいと述べています。
たとえば、5人ほどのインディーゲーム(個人や小さなチームが作るゲーム)の制作チームを考えてみましょう。これまで半年かかった試作品が、数週間でできるなら、試せるアイデアの数は大きく増えます。
一方で、ゲームを遊ぶ側にはAIの使用を知りたい人もいます。スウィーニー氏は、ゲーム販売サイトの「AI使用タグ」について、将来ほぼすべての制作にAIが関わるので意味がなくなるという見方です。
この考え方には賛否がありそうです。日本でも、AIで作ったゲームをどう表示するかという議論が、これから増えるでしょう。
今回の報道は、ディズニーと作る新作ゲームのチームが対象です。『フォートナイト』全体がAI中心になるとは伝えられていません。
いいえ。延期や社内指示の内容は、Bloombergが関係者から聞いた話と社内メッセージにもとづいています。Epicが認めたのは、AIで加速する開発を進めるという大きな方向性です。
2027年3月の予定は外れ、新しい日付は開発チームにも示されていません。
2026年3月の1,000人以上の人員削減について、スウィーニー氏は「AIとは関係ない」と説明しています。今回のAI転換とのつながりは、公式には示されていません。
まだ答えは出ていません。現場からは、AIのミスの扱いを心配する声が出ています。成果が見えるのは、このゲームの開発が進んでからになりそうです。
まずは続報を待ちつつ、自分が使っているゲームエンジンやツールにどんなAI機能が入るか、チェックしておきましょう。
この記事は AI Friends からのクロスポストです。