クラウドファンディングの相談で、
「どんな文章を書けば支援されますか?」
と聞かれることがあります。
そこで、
「想いをしっかり書こう」
「ストーリーを伝えよう」
と言われることも多いです。
もちろん、僕もストーリーは大切だと思っています。
でも、その前にひとつ考えてほしいことがあります。
そもそも、そのストーリーを読んでもらえる入口があるか。
どれだけ良い想いを書いていても、
「自分には関係なさそう」
と思われたら、その先まで読んでもらえません。
僕がクラファンページを考える時は、
日常 → 自分事 → 興味 → ストーリー → 想い → 支援する理由
という流れを意識しています。
この記事では、僕が「支援されるページ」を作る時に大切にしている考え方を紹介します。
クラウドファンディングのページを作ると、
つい、
「自分たちが伝えたいことを全部書こう」
となりやすいです。
プロジェクトの背景。
これまでの活動。
苦労したこと。
今回への想い。
もちろん、どれも必要な情報です。
でも支援者は、最初からあなたのプロジェクトに強い興味を持ってページを開いているとは限りません。
SNSで偶然見つけた。
知人がシェアしていた。
CAMPFIREの中で表示された。
そんな人もいます。
だから最初に必要なのは、
「続きを読みたい」と思ってもらうこと。
ページは、情報を全部載せる場所であると同時に、
読者を次の文章へ連れていく場所
でもあります。
そもそも公開前に何を準備しておくべきかは、「クラファン公開前にやるべき準備」で詳しくまとめています。
僕はページの入口を考える時に、
「日常フック」
という考え方を使っています。
いきなり、
「私はこんな想いで、このプロジェクトに挑戦します」
から始めるのではありません。
まず、読む人が普段感じていることや、知っている場面から入ります。
たとえば飲食店なら、
「子どもと外食したい。でも、周りに気を使ってゆっくりできない」
という日常。
健康商品なら、
「身体にいいものを選びたいけど、毎日続けるのは難しい」
という日常。
地域のプロジェクトなら、
「昔はにぎわっていた場所が、少しずつ寂しくなっている」
という日常。
そこから、
「あ、それ分かる!気になる!」
と思ってもらう。
これが自分事になる入口です。
僕が意識している基本の流れは、
日常
↓
自分事
↓
興味
↓
ストーリー
↓
想い
↓
支援する理由
です。
日常
まず、読む人が分かる場面を出します。
自分事
「これ、自分にも関係あるかも」と感じてもらいます。
興味
「それをどう解決するんだろう?」と続きを読みたくなる状態をつくります。
ストーリー
そこで初めて、
なぜ自分がこの挑戦をするのか。
これまで何があったのか。
を伝えます。
想い
ストーリーの中から、今回実現したい未来を伝えます。
支援する理由
最後に、
「だから自分も参加したい」
と思える商品、体験、リターンにつなげます。
僕は、長いストーリーが悪いとは思っていません。
大切なのは、
そのストーリーを読みたくなる入口が先にあるか
です。
ページ本文より先に見られるのが、
タイトルとメイン画像です。
ここで、
「結局、何をするクラファンなの?」
となると、ページまで読んでもらいにくくなります。
CAMPFIREでは、現在プロジェクトタイトルは40文字以内とされていて、タイトルはサイト内だけでなくSNSでシェアされた時にも最初に目に触れる重要な要素と案内されています。
タイトルで僕が大切にしたいのは、
何を実現するのかが分かること。
そして、
少し続きを知りたくなること。
です。
かっこいい言葉をつくることが目的ではありません。
知らない人が見ても内容を想像できることが大切です。
ページを開いた人には、早い段階で、
何をするのか
誰がするのか
誰にとってどんな意味があるのか
が分かるようにします。
ここが分からないまま、
いきなり何千文字も活動歴が続くと、離脱されやすくなります。
僕ならページ前半で、
「このプロジェクトで何を実現したいのか」
を一度明確に伝えます。
そのあとで、背景やストーリーを深掘りしていきます。
同じ企画は、他の人にもできるかもしれません。
でも、
なぜ、この人がやるのか
は、その人にしか書けません。
これまで何をしてきたのか。
なぜこの問題に気づいたのか。
どんな出来事があったのか。
なぜ今なのか。
ここに、その人の一次情報があります。
クラファンでは、
「企画が良いから支援する」
だけではなく、
「この人だから応援したい」
という支援もあります。
CAMPFIRE公式のページ作成ガイドでも、「なぜこのプロジェクトをやるのか」やプロジェクトオーナーの人柄、実現したい未来などを具体的に伝えることが重要だとされています。
ここも大切です。
読んだ人が、
「いい話だった」
と思って終わるだけでは、支援にはつながりません。
最後には、
自分も参加したい
と思える理由が必要です。
商品が欲しい。
体験したい。
応援したい。
一緒につくりたい。
名前を残したい。
企業として協力したい。
その参加方法をつくるのがリターンです。
支援者が参加したくなるリターンの考え方は、「クラファンのリターン設計方法」で詳しく解説しています。
前の記事でも書きましたが、
僕は、
リターン設計とは、支援者の参加方法を設計すること
だと考えています。
ページとリターンは別々ではなく、ひとつの流れとして考えます。
「クラファンページは短い方がいいですか?」
という質問もあります。
僕の答えは、
必要なことが伝わるなら、長くてもいい
です。
CAMPFIREの2026年版ガイドでも、本文量が多いプロジェクトや、画像・動画を一定量使ったプロジェクトの方が目標到達率が高い傾向があると紹介されています。特に画像・動画11枚以上、約200文字に1枚程度入っているページに高い傾向が見られたとされています。
ただし、
「長くすれば成功する」
という意味ではありません。
同じ話を繰り返す。
伝えたいことを全部詰め込む。
画像を意味なく大量に入れる。
これでは読みにくくなります。
大切なのは、
必要な情報を、読み進めやすい順番で伝えること。
です。
画像も同じです。
僕は、
「画像を何枚入れればいいですか?」
という枚数から考えるより、
ここは文章より画像の方が伝わるか?
で考えます。
商品の完成イメージ。
店舗の場所。
ビフォーアフター。
人物紹介。
スケジュール。
資金の使い道。
図で見た方が早いものは、画像にします。
逆に、伝える意味のない装飾画像を大量に入れる必要はありません。
ページ全体で、
読む・見る・理解する
が自然に切り替わる状態をつくります。
最後に、僕がページを確認する時は主にこの6つを見ます。
① タイトルだけで何をするか分かるか
知らない人が見ても内容を想像できるか。
② 最初に自分事になる入口があるか
読む理由ができているか。
③ 何を実現するのかが早い段階で分かるか
最後まで読まないと企画が分からない状態になっていないか。
④ なぜこの人がやるのかが伝わるか
本人の経験やストーリーが入っているか。
⑤ 支援すると何が変わるか分かるか
支援後の未来を想像できるか。
⑥ 支援する理由があるか
リターンまで自然につながっているか。
この6つです。
クラウドファンディングでは、想いは大切です。
でも、
想いが強いことと、
想いが伝わることは別です。
ページづくりを含め、クラファンで失敗しやすい状態は、「クラファンで失敗しやすい7つのケース」でも整理しています。
読む人の日常から入り、
自分事になって、
興味を持って、
そこで初めてストーリーを伝える。
そして最後に、
「自分も参加したい」
と思える理由までつくる。
だから僕は、
支援されるページは、想いを書くページではなく、想いまで読んでもらう導線をつくるページ
だと考えています。
これからクラファンページを作るなら、
「何を書こう?」
の前に、
「最初に何を見せれば、この先を読みたくなるだろう?」
から考えてみてください。
・クラファンのリターン設計方法|支援される「お返し」の考え方
・クラファンのSNS集客方法|「支援お願いします」だけでは集まらない
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