在留外国人340万人時代の「共生」——地域に広がる摩擦と制度の空白
リード まず事実から確認しておく。法務省の在留外国人統計によれば、2025年末時点の在留外国人数は約343万人に達し、過去最多を更新した。総人口に占める割合は2.8%に迫り、製造業集積地や都市部を中心に、住民の10%を超える外国籍住民を抱える自治体も現れ始めている。「多文化共生」という言葉は久しく政策文書に踊ってきたが、いまや理念ではなく、ゴミの分別から子どもの就学まで、現場の自治体職員が毎日処理...
リード まず事実から確認しておく。法務省の在留外国人統計によれば、2025年末時点の在留外国人数は約343万人に達し、過去最多を更新した。総人口に占める割合は2.8%に迫り、製造業集積地や都市部を中心に、住民の10%を超える外国籍住民を抱える自治体も現れ始めている。「多文化共生」という言葉は久しく政策文書に踊ってきたが、いまや理念ではなく、ゴミの分別から子どもの就学まで、現場の自治体職員が毎日処理...
リード まず事実から確認しておく。2025年の出生数は速報値で約72万3,000人、前年比で約2万人減となり、統計開始以来の最低を3年連続で更新した。政府が「次元の異なる少子化対策」と位置付けた児童手当の大幅拡充が2024年10月に始まってから、すでに1年半近くが経過している。給付規模を拡大した政策の効果はどこに現れ、何が依然として課題として残っているのか。 何が起きているのか 2024年10月、...
リード まず事実から確認しておく。厚生労働省の推計では、2026年時点の介護人材の需給ギャップは約40万人に達するとされる。団塊の世代が75歳以上を迎えるという節目「2025年問題」は暦の上では通過した。しかし現場が「危機から安定へ」転換したという証拠は今のところ見当たらない。X(旧Twitter)上では「#介護崩壊」がたびたびトレンド入りし、制度と実態のズレが可視化されつつある。 何が起きている...
リード まず事実から確認しておく。文部科学省が2026年6月に公表した最新調査によれば、小中学生の不登校児童生徒数は35万2,000人に達し、過去最多を更新した。2019年時点の約18万人から、わずか6年で倍増した計算になる。政府は「多様な学び場の確保」を政策目標として掲げてきたが、数字が示す現実との乖離はなぜ生まれるのか。 何が起きているのか 文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の...
給付金が届いても「翌月には消えた」——物価高騰3年目の現実 まず事実から確認しておく。総務省の消費者物価指数によれば、2026年5月時点の総合指数は2020年比で約115.8ポイント、食料品に限れば120ポイントを超える水準が続いている。政府は2024年度から2025年度にかけて、住民税非課税世帯を対象とした給付金を3回実施した。1回あたりの支給額は1世帯7万円から10万円の範囲だったが、現場から...
リード まず事実から確認しておく。2024年に対象分野が大幅に拡充された特定技能制度のもと、2026年3月時点の特定技能在留外国人数は約42万人に達し、制度発足時の2019年比で実に20倍超の水準となった。数字だけ見れば「拡大は順調」に映る。だが全国各地の自治体から聞こえてくるのは、「人は来た、体制は間に合っていない」という声だ。 何が起きているのか 出入国在留管理庁が2026年5月に公表した統計...
リード 孤独・孤立対策推進法が施行されて2年が経つ。政府は都道府県・市町村に対策計画の策定を求め、相談窓口の開設が各地で進んだ。だが、内閣官房の直近の調査では、孤独感を「しばしば感じる」「常に感じる」と答えた人の割合は施行前とほとんど変わっていない。まず事実から確認しておく。 何が起きているのか 孤独・孤立対策推進法は2023年5月に成立し、2024年4月に施行された。国と自治体が協力して孤独・孤...
リード まず事実から確認しておく。国会では2026年6月19日、1型糖尿病の「20歳の壁」をめぐる質疑が行われた。小児慢性特定疾病として幼少期から医療費助成を受けてきた患者が、成人した途端に補助の大半を失うこの問題は、当事者にとって就職・進学・自立と重なる時期に年間数十万円規模の経済的打撃をもたらす。制度設計の「継ぎ目」が生む空白を、構造的に読み解く。 何が起きているのか 小児慢性特定疾病医療費助...
まず事実から確認しておく 2024年、技能実習制度が廃止され「育成就労制度」が成立した。2026年現在、同制度は本格稼働から1年余りを経た。在留外国人数は2025年末時点で約350万人を超え、過去最多を更新し続けている。だが「制度が変わっても現場は変わらない」という声が、取材を通じて繰り返し聞こえてくる。 何が起きているのか 育成就労制度は、技能実習制度が長年抱えてきた「強制労働」「人権侵害」とい...
リード 文部科学省が2026年6月に公表した最新調査で、2025年度の小・中学校における不登校児童生徒数が約35万4,000人となり、12年連続で過去最多を更新した。10年前の約12万人と比較すると、ほぼ3倍の規模だ。まず事実から確認しておく——この問題は「登校できない子どもの問題」というより、「登校を前提とした制度設計の限界」に近い。 何が起きているのか 文科省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒...
リード まず事実から確認しておく。厚生労働省が2026年6月5日に発表した2025年の人口動態統計(速報)によると、合計特殊出生率は1.14となり、2023年の1.20を下回って過去最低を更新した。戦後初めて1.1台に転落した数字は、こども家庭庁が2023年度以降に累計約2兆円を投じてきた少子化対策の「成果」を根本から問い直している。 何が起きているのか 速報値によれば、2025年の出生数は65万...
リード 内閣府の推計によれば、広義のひきこもりは全国で約146万人にのぼる。数字だけ見れば「社会問題」として認識されて久しいが、実態はどうか。支援窓口の認知率は2割に届かず、専門的な支援を受けた経験者は1割未満にとどまる。制度の外側に置かれた人々が増え続けるこの構造は、いま何を問いかけているのか。 何が起きているのか 2023年3月、内閣府は15〜64歳を対象とした「ひきこもり」実態調査を公表した...
リード まず事実から確認しておく。総務省「住宅・土地統計調査」の最新集計によれば、全国の空き家数は推計1,000万戸を超える水準に達したとみられている。5年前の調査では約849万戸だった数字が、人口減少と高齢化の加速を背景に1割以上膨らんだ計算だ。単なる不動産問題ではなく、地域社会の安全・景観・財政を同時に侵食する構造的な課題として、いま改めて問い直される局面にある。 何が起きているのか 国土交通...
リード まず事実から確認しておく。2025年、団塊世代(1947〜49年生まれ)が全員75歳以上となり、日本社会の介護需要は構造的な転換点を迎えた。厚生労働省の推計では2026年度末時点で介護人材の不足数は34万人超に達するとされる。これは単なる「人手不足」の話ではなく、制度設計の限界が顕在化した問題に近い。 何が起きているのか 2026年に入り、介護現場からの報告が全国で相次いでいる。特別養護老...
リード まず事実から確認しておく。2026年春季労使交渉(春闘)の集計では、東証プライム上場の大手製造業を中心に賃上げ率が平均5.2%に達した一方、従業員300人未満の中小・中堅企業は1.8%前後にとどまったとみられる。消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率が2025年通年で2.4%だったことを踏まえると、この差は「名目賃上げ」を超えた実質購買力の分岐を意味する。 何が起きているのか 連合(日本労...
リード まず事実から確認しておく。孤独・孤立対策推進法が本格施行されたのは2024年4月だ。政府は「省庁横断で孤立を防ぐ」と宣言し、内閣官房に担当室を置いた。しかし2026年6月現在、孤独死の年間推計数は6万人前後から動いていない。制度はあるのに現場が変わらない——これは「孤独の問題」というより、支援設計の問題に近い。 何が起きているのか 内閣府が2025年に公表した「孤独・孤立の実態把握に関する...
リード まず事実から確認しておく。2024年以降、食料品を中心とした物価上昇が家計を圧迫し続けるなかで、全国のフードバンクや食料支援団体への相談件数が急増している。厚生労働省の統計では、2025年度の生活保護申請件数は約23万件と前年度比で約7%増加。だが問題の本質は、保護申請にすら至らない「制度の手前」にある層の膨張にある。 何が起きているのか 農林水産省が2026年3月に公表した資料によれば、...
リード まず事実から確認しておく。2025年度の文部科学省調査では、全都道府県の公立小中学校で「4月1日時点の教員未配置」が確認された。一部自治体では担任が決まらないまま新学期を迎えたクラスが複数生じており、これは単なる「人手不足」ではなく、制度設計そのものの問題として捉え直す必要がある。 何が起きているのか 文科省が2025年に実施した調査によると、全国の公立小中学校における4月1日時点の教員未...
リード まず事実から確認しておく。2023年の統一地方選挙では、町村議会選挙の無投票当選率が35.3%に達した(総務省)。立候補者が定数を満たさない「定数割れ」も全国で散発し、X上では「#地方議会消滅」がトレンド入りする場面もあった。これは選挙制度の瑕疵というより、代議制民主主義の担い手構造が限界を迎えつつある問題に近い。 何が起きているのか 総務省の2023年統一地方選挙結果によれば、市区町村議...
リード 技能実習制度の廃止と「育成就労制度」への移行が、いよいよ企業・自治体・外国人労働者の三者に現実の問題として迫ってきた。2024年6月に改正法が成立し、施行は2027年。1年を切った今、制度の「設計図」と現場の「現実」の間に埋めきれないギャップが生じている。 何が起きているのか まず事実から確認しておく。 技能実習制度は2023年末時点で約34万人の在留者を抱え、農業・建設・介護・食品製造な...
リード まず事実から確認しておく。家族の介護・看護・家事を日常的に担う18歳未満の子どもを指す「ヤングケアラー」について、厚生労働省は2024年度調査で全国に推計37万人が存在すると発表している。この数字を受け、2026年通常国会では超党派による支援法案の提出が相次いだ。しかし「子ども政策か、介護政策か」という所管をめぐる縦割りの構造が、法整備の前に厚い壁として立ちはだかっている。 何が起きている...
リード まず事実から確認しておく。2026年4月から、全国の健康保険加入者を対象に「子ども・子育て支援金」の徴収が始まった。健康保険料に上乗せされる形で、加入者1人あたり月平均450円(2026年度)。徴収開始から2カ月が経った今週、X上では「給料明細に見覚えのない控除が増えている」「これは増税ではないのか」という投稿が再び拡散している。数字だけ見れば小さな話に映るが、これは450円をめぐる争いで...
リード まず事実から確認しておく。2025年度に実施された物価高対策給付金(低所得世帯向け、1世帯あたり3万円)の申請期限が各自治体で順次到来するなか、対象世帯の申請率に地域間で最大30ポイント以上の差が生じていることが、複数自治体の公表データから浮かび上がっている。「制度はある、しかし届かない」——日本の社会保障が抱える構造的な問題が、またもや表面化した局面だ。 何が起きているのか 総務省の20...
リード まず事実から確認しておく。辺野古沖で発生した船舶転覆事故をめぐり、国側の担当者が関係者への聴取の場で「担当記者の取材履歴」および「特定議員の乗船履歴」を尋ねていたことが、沖縄・ヘリ基地反対協議会の代理人弁護士の声明によって明らかになった。代理人側は「事故調査とは無関係な質問であり、政治的意図が疑われる」と指摘。国の調査権限の正当な行使なのか、それとも範囲を逸脱した情報収集なのか——この問い...
リード まず事実から確認しておく。X(旧Twitter)上で「#デモに行く人はどんな人」というハッシュタグが流通し、「ほぼ在宅で、1年前のデモから参加し始めた」という自己開示の投稿が相次いでいる。これは単なる個人の告白ではなく、日本における政治参加の「入口の変容」を映すシグナルとして読むべきではないか。 何が起きているのか 2026年5月26日前後、X上で政治・社会カテゴリのトレンドに「デモ参加者...
リード 2025年10月13日に閉幕した大阪・関西万博。約2,820万人の来場者を記録したと発表されたが、閉幕から半年余りが経った今、別の数字が静かに浮上している。パビリオン建設に携わった中小施工業者の一部が「代金が支払われないまま廃業に追い込まれた」と訴えているというのだ。巨大な公共事業の「出口」で何が起きているのか、構造から確認しておく。 何が起きているのか X(旧Twitter)上では、万博...
リード まず事実から確認しておく。2026年参院選を前に、元官僚がれいわ新選組の候補者として名乗りを上げるケースが相次いでいる。X上では「自民党政権でやれることは官僚のままでもやれる」という言葉が共感を集めた。これは個人の転身にとどまらず、日本の政党政治と行政の関係を映す構造的な問いだ。 何が起きているのか 高井たかし氏は元農林水産省出身で、2009年に初めて国政に挑戦して以降、れいわ新選組に合流...
リード ある地方選挙で、候補者の通称とみられる「まんじゅうや」と書かれた票を有効とするか無効とするかをめぐり、現職市長が複数回の提訴に踏み切ったと伝えられている。X(旧 Twitter)上でこの問題が広がりをみせる中、争点は一票の扱いだが、その背後には選挙管理委員会(選管)ごとに判断が分かれるという制度上の「灰色地帯」がある。まず事実から確認しておく。 何が起きているのか 公職選挙法 68 条は、...
リード まず事実から確認しておく。2026年5月、国会では国家情報局および国家情報会議の設置を柱とした安全保障関連法案が議論の俎上に乗り、賛否双方の声がSNS上で急速に広がっている。これは「スパイ防止法」と一括りに呼ばれるが、実態は複数の立法措置が絡み合う複合論点だ。感情的な応酬が目立つ一方で、構造的な論点は意外と整理されていない。 何が起きているのか 現在、国会に提出が取り沙汰されているのは、①...
リード 5月19日、国会で党首討論が行われた。与野党の代表が正面から論戦を交わす場として設けられたこの制度だが、SNS上の反応は「また同じ風景だ」という冷笑と、「野党も結局ダメ」という諦観で埋まった。まず事実から確認しておく——問題は個々の発言の質ではなく、政治の「構造」そのものにある。 何が起きているのか 5月19日午後、衆参両院で党首討論が実施された。高市内閣と主要野党各党首が一堂に会し、経済...